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パイロットへの道 Airline Pilot

国内地上訓練の意義

航空機ライセンスを取得する人は、近年急増しています。
ライセンスを取得する真の目的は、自家用・事業用を問わず『ライセンスに相当する、飛行経験と航空知識を身に付け自信をもって安全に操縦できる』ということではないでしょうか?

空に思いを抱きライセンス取得を決心した誰もが、『早く・安く・簡単に取得』が目的ではなかったはずです。
もちろん限られた時間を大切にし、より経済的に目標を達成する事は絶対条件でもあります。一方では『航空機の自家用ライセンスは簡単に取得できる』と言われます。
しかし、実際にはライセンスに見合う操縦能力を身につけられている人はいったいどの位いるのでしょうか?

FAA自家用ライセンス取得者の飛行能力にはかなりの個人差があり、以前はFAA自家用ライセンスからJCAB自家用ライセンスの無条件切替が認められていましたが近年では、筆記試験が義務付けられるなどの措置が採られています。
その反面、FAAライセンスを起点に航空訓練を開始した人がエアラインパイロットとして採用されている事実も近年急増。また同じ訓練施設でライセンスを取得してもその操縦能力・知識量に大きな個人差があります。
FAA自家用ライセンス取得者の航空履歴書や地上訓練時間を例にすると、ライセンス取得までの総飛行時間が約50時間、実技訓練前・後の総座学時間が45時間前後というケースが多くみられます。
このような少ない訓練時間でパイロットに必要な航空知識や飛行経験が身につくのでしょうか。国内の航空大学・信頼のおける飛行訓練施設では、上記訓練時間でJCAB自家用ライセンスを取得させるケースはほとんどありません。

パシフィックフライトアカデミーでは、多くのエアラインパイロットを養成した実績ある教官陣の経験から、自家用ライセンス取得に必要な時間は、飛行訓練開始前国内座学150時間以上さらに実技飛行訓練と平行する座学を40時間以上、単独飛行を含む、総飛行訓練時間を約70時間と設定しています。
また、「期限内であれば、一定金額で各訓練生がライセンス取得まで必要訓練を必要なだけ与える」という追加料金が一切発生しない『修了保証コース』をすべての訓練生が参加する初歩の自家用操縦士養成課程に適用しています。
もちろん、早期合格者の方には公平に残りの時間の訓練費用を還元。
経済的にも負担が少なく、合理的に「価値の在るライセンス」「通用するライセンス」が取得可能なシステムを確立しています。

また、パシフィックフライトアカデミーが提供する地上訓練は、容易なFAA・JCAB各種筆記試験合格者のみを目的とした教育ではなく、制限のある実技訓練飛行時間において、すべての訓練生が飛行経歴に見合う技能と知識を修得することを目指しています。
各種航空知識の修得はもとより、パイロットに不可欠な計器飛行知識・英語による交信(ATC)訓練などを、実技訓練開始までに各訓練生が理解し修得するまでマンツーマンで指導。
実技訓練において行う法定地上訓練(GROUND SCHOOL)では、パシフィックフライトアカデミーと実技訓練施設が協動しライセンス取得目的や進路に適合するよう、各訓練生それぞれに個別カリキュラムを設定、その教育・訓練にあたります。

パイロットに求められる適正

パイロットになるために求められる航空身体適正は近年緩和状況にありますが、とりわけエアラインパイロットをめざすのであれば成人病を併発する可能性が高くなるメタボリックシンドローム予備軍と診断されないことが大切です。
すべての訓練生は実技訓練開始までに必要な各種航空身体検査を受診しますが、この段階で不合格となることはないでしょう。

各国の航空大学やエアラインパイロット養成施設・エアライン自社養成課程では、これとは別により細分化された身体検査に合格する必要があります。
検査内容は、世界的に概ね同様でトレッドミルによる狭心症や心筋梗塞の原因となる冠動脈の動脈硬化の診断、訓練生の最大酸素摂取量(VO2max)の測定、また脳波測定や適正性格検査であるロールハッシャテストなどが行なわれます。
いずれも前もってそれらの対策を考える必要はありませんが、適正性格試験の目的については知っておくほうが良いでしょう。

また5分以上のトレッドミルによる検査は日ごろあまり運動されていない方には少々過酷なものです。
これについては努力で良い結果を導くことができます。

当校の訓練生でこれらの検査を受ける方は、ジョギングなどを数ヶ月継続することも勧めています。

パイロットに求められる英語力

ご存知のとおり、航空管制はその国の母国語または英語にておこなわれています。
パイロットにとって航空英語はかなり大変重要な要素です。
とはいえ、通常運行時の航空管制用語は常に同じ単語を使いますので、慣れるのは一般英会話と比べて非常に早く修得できるといわれています。


また航空機メーカーが作成する各訓練機の航空機マニュアル(使用説明書)においては全て英語での記載が一般的で、それらを読み理解する能力は国内外で訓練するに関わらず近い将来必ず必要となります。
専門用語の多い文章なので航空知識のある人による日本語での解説が必要となり、航空知識なしにそれを語学能力だけで理解することは不可能です。
またそのマニュアルにあえて記載されていない数値などの算出方法や、緊急事態などの各種手順においてマニュアルを見なくとも即座に対応できる必要があり、マニュアルのどの部分を飛行訓練開始までに地上で記憶しておくべきかなどは、指導を受けない限り判別することは無理でしょう。

マニュアルは母国語に翻訳できれば良いのではなく適切に理解し、必要な部分の記憶が必要となります。またライセンスを取得するための口頭試問も英語でおこなう国が多く、英文法は少々間違っていても的確な回答が必要となります。

近年、英語圏外のパイロットの語学能力について一層の再確認がICAO(国際民間航空機関)より求められるようになり、各国がそれに応じた英語試験をおこなうようになりました。単にライセンスを取得するだけならそれほどの語学力は必要ありませんが、言うまでもなく一般的な小規模な飛行教習所ではなく国内外航空大学やそれに勝るとも劣らぬエアラインパイロット養成訓練施設では、TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)のスコアーを求めています。

パイロットに求められる知識

航空力学・航空工学・航空法規・航空気象・航空生理学・無線工学など多岐に渡る幅広い知識が必要となります。
力学や工学を理解するためには数学の知識は必ず必要となります。
法規・航空気象などの範囲は広すぎますが、まずは母国語で必要な事項を選択し、飛行訓練開始までに理解・記憶することが先決です。

いずれの国でも単なるライセンス修得のための筆記試験対応のみの学習は十分ではありません。それは車の免許を取る時に『虎の巻』で学習して学科に合格したようなものです。その希薄な知識で高額な飛行訓練を始めても、ライセンスは獲得できますがプロとしては通用しません。
通常の航空管制においては飛行訓練をはじめるまでに修得しておく必要があり、決して飛行訓練開始後から徐々に慣れるものではありません。航空管制をマスターするには、航空法規・航空気象のほか様々な知識が基盤となります。
過密空港での訓練において航空管制で困惑しているようでは有意義な飛行技術訓練とはほど遠く、教官からの指示のもと航空機を飛ばすのが精一杯となります。

多くの航空知識を身につけて航空管制訓練をしておかないと、管制官からの自分への指示は理解できたとしても、管制官が他の航空機に指示している内容や気象通報などを理解できず、自分をとりまく他の航空機の動きや気象状況などを理解するなど、安全につながる必要な情報収集を行う余裕はありません。

航空会社 採用試験

現在エアライン・各中小航空会社は深刻なパイロット不足時代を迎えています。それに伴い各社は飛行経験を要するパイロットの採用枠を拡大しつつあります。

当校では各訓練生が希望する各社の募集要項に適合する航空知識・航空機操縦技能・飛行経験・英語力を修得し、採用試験にのぞみます。
また各社の募集要項は同一の航空会社においても随時変更になる場合が珍しくなく、それに柔軟に対応すべく最新の情報をもとに訓練カリキュラムを個別に構成しています。

ライセンス活用と就職先

当校の訓練を修了した訓練生はライセンス取得後、飛行技能の維持を目的に当校と提携する多くの日本・米国・カナダ・オーストラリア各国において円滑な飛行が可能です。

またプロパイロットを目指す訓練生からエアラインパイロット・航空大学合格者を輩出しています。